はじめに
「最近、本当に欲しいものがない」
以前の私なら、こんな風に思う日が来るなんて想像もしていませんでした。
毎シーズン新しい服を買い、流行のアイテムを取り入れることが楽しみでした。
セールが始まれば、「今買わないと損をする」と思い、予定になかった服やインテリアを買い足していました。
でも今は違います。
欲しいと思うものは、今の暮らしに必要なものだけ。
その代わりに、
「夫と美味しいランチを食べに行きたい」
「家でお菓子作りをしたい」
「日帰り旅行に出かけたい」
そんな時間を大切にしたいと思うようになりました。
この変化は、我慢しているからではありません。
断捨離を通して、本当に大切なものに気づけたからです。
以前の私は、物を持つことで「豊かさ」「優越感」「自分らしさ」を感じようとしていました。
でも、物を手放していくなかで気づいたことがあります。
本当は物そのものではなく、「自分はこれでいい」という自己肯定感と自信が欲しかったのだと思います。
そして、安心感や心の余裕、大切な人と過ごす時間を求めていたのだと気づきました。
今回は、断捨離をきっかけに、私の買い物や暮らし方がどのように変わったのかをお話しします。
以前の私は、「おしゃれな人」と思われたかった
今でこそ少ない服で暮らしていますが、以前の私は毎シーズン10万円ほど服を買っていました。
ボーナスが入ることを見越して、ボーナス月の前にクレジットカードで洋服を購入することもありました。
「いつもおしゃれだね」
と言われることが嬉しかったし、人からそう思われたかったんです。
新しい服を褒められると、自分に自信が持てた気がしました。
だから、また新しい服が欲しくなる。
振り返ると、私が本当に欲しかったものは服そのものではなく、
「おしゃれな人だと思われる自分」
だったのかもしれません。
もちろん、洋服を楽しむことは悪いことではありません。
お気に入りの服を着ることは、毎日の気分を上げてくれます。
でも当時の私は、「自分が好きだから」よりも、「人からどう見られるか」を基準に服を選んでいたように思います。
セールで買わないと損すると思っていた
セールになると、「買わないと損をする」という気持ちになっていました。
本当は必要ではない服でも、
「今なら安く買えるから」
「来年も着るから買っておいたほうが節約になる」
そんな理由をつけて買い足していました。
でも、シーズン終盤に購入した服は、結局2〜3回しか着ないことも多くありました。
そして翌年になると、また新しい服が欲しくなる。
去年買った服は、まだ着られるのに色あせて見えてしまって…。
「お得に買えた」と思っていたはずなのに、着る回数が少なければ1回あたりのコストは高くなります。
いくら安く買えたとしても使わなければかえって高くつきます。
そこで初めて気づきました。
安く買うことが、必ずしも節約ではないということに。
本当に必要なものを、大切に長く使うこと。
それが、自分にとって心地よいお金の使い方なのだと思うようになりました。
「素敵な暮らし」への憧れが、買い物につながっていた
以前は、SNSやYouTubeで素敵な暮らしをしている方を見るのが好きでした。
洗練されたインテリアが並ぶ部屋。
おしゃれなキッチン用品。
映画のワンシーンのような丁寧な暮らし。
「素敵だな」
と思うと、同じものを調べて購入することもありました。
「私も欲しい!」と思うまでは一瞬です。
もちろん、その物自体が悪いわけではありません。
でも、今振り返ると、私が欲しかったのは物だけではありませんでした。
「私もこんな暮らしがしたい」
「私も素敵だと思われたい」
そんな気持ちが、買い物につながっていたのだと思います。
誰かの暮らしに憧れることは、決して悪いことではありません。
ただ私は、誰かの「素敵」と、自分にとっての「心地よい」を混同していました。
断捨離を通して、自分に必要なものを見つめ直したことで、少しずつその違いに気づけるようになったのです。
断捨離をして、本当に必要なものは少ないと気づいた
断捨離を始めた頃は、「掃除をしやすくするために部屋をスッキリさせたい」という気持ちが一番でした。
でも、一つひとつ物と向き合っていくうちに、思いがけない気づきがありました。
「今の私に本当に必要なものって、思っていたよりずっと少ない。」
クローゼットには何年も着ていない服。
引き出しには、「いつか使うかも」と取っておいた物。
手放す前は不安だったのに、いざ手放してみると困ることはほとんどありませんでした。
むしろ、探し物は減り、掃除もしやすくなり、身軽であることの心地よさを感じました。
そして、物を手放すたびに、買い物の基準も少しずつ変わっていきました。
「これは本当に今の私に必要?」
「ちゃんと管理できる?」
そう考えることが、自然と増えていったのです。
「欲しい」と思っていたのは、本当に私?
以前は、友達が買い物をしていると、
「私も何か買わなきゃ。」
そんな気持ちになることがありました。
SNSやYouTubeで素敵な暮らしを見れば、同じ物が欲しくなる。
今思えば、「欲しい」と思っていたのは、物ではなく、その人のようになりたいという気持ちだったのかもしれません。
断捨離を通して、自分の持ち物を見つめ直したことで、
「これは本当に私が好きなもの?」
「私はどう暮らしたいんだろう?」
そんなふうに、自分自身へ問いかけるようになりました。
誰かのおすすめではなく、自分の価値観で選ぶ。
それが、断捨離が教えてくれた一番大きな変化でした。
見栄を手放したら、「自然体の私」が見えてきた
以前は、「もっと服が欲しい」「もっとおしゃれになりたい」と思っていました。
でも今は、少ない服でも困ることはありません。
お気に入りだけを着る方が、毎朝服選びに迷わず、自分らしく過ごせるようになりました。
インテリアも同じです。
以前は、「素敵な部屋」に憧れていました。
でも今は、「私たちが心地よく暮らせる部屋」が一番落ち着きます。
飾るための物よりも、掃除がしやすく、ゆっくりくつろげる空間。
その方が、私にはずっと豊かでした。
断捨離で手放したのは、物だけではありません。
「誰かによく見られたい。」
そんな気持ちも、少しずつ手放せたのだと思います。
お金の使い方も変わった

以前の私は、ボーナスが入るたびに「何を買おうかな」と考えていました。
今の私は、「誰と、どんな時間を過ごそう」と考えています。
今年のボーナスで楽しみにしていたのは、友人との1泊旅行でした。
宿代は旅行のために少しずつ貯めていたので、ボーナスでは食事や観光など、旅の時間を楽しむために使いました。
その他の使い道は、ブラトップの買い替えや防災用品のみ。
以前のように、「せっかくボーナスが入ったから、何か形に残るものを買おう」と思うことはなくなりました。
今の私にとって嬉しいのは、新しい物が増えることよりも、大切な人と過ごす時間や、心が満たされる体験です。
少し前の私なら、「せっかくのボーナスだから」と、自分へのご褒美を探していたと思います。
でも今は、その気持ちはありません。
物よりも夫と美味しいランチを食べたり、季節のお菓子を楽しんだり、日帰り旅行へ出かけたりする時間の方が、何倍も幸せを感じます。
流行の物を増やすよりも、今の暮らしを心地よくすること。
安心して毎日を過ごせること。
大切な人と過ごすこと。
そんなことに、お金を使いたいと思うようになりました。
私にとって豊かさが、「何を買ったか」ではなく、「どんな時間を過ごしたか」に変わりました。
まとめ|物より大切なものに気づけた
40代後半になると、残された人生について考えることが増えました。
「死ぬ前に、あれを買えばよかった。」
そんな後悔をする人は、きっと少ないのではないでしょうか。
それよりも、
「もっと家族と笑って過ごしたかった。」
「もっと健康を大切にすればよかった。」
そんな後悔の方が、多いように思います。
私も以前は、流行の服や素敵なインテリアを手に入れることが、暮らしを豊かにしてくれると信じていました。
素敵な商品に出会い、それを迎え入れたときは「幸せだな」と思います。
でも、その幸福感は長続きしない。
断捨離を続けるなかで、本当に欲しかったものは違うことに気づきました。
私が欲しかったのは、
時間。
心の余裕。
健康。
そして、大切な人と笑って過ごす時間でした。
以前の私は、「何を持っているか」で自分の価値を感じようとしていました。
でも今は、「どんな時間を過ごしているか」の方が、ずっと大切だと思っています。
見栄を手放したら、服の数も、お金の使い方も、暮らし方も少しずつ変わっていきました。
だから、本当に今は欲しいものがほとんどありません。
買おうと思うのは、今の暮らしに必要なものだけです。
新しい物を買うより、
大切な人と笑って過ごす時間を選びたい。
私にとって、それが今の豊かさです。
あなたにとっての「豊かさ」も、物ではなく、日々の暮らしのなかにあるのかもしれません。





